フィリピンと山あれこれ(2)

山雀のホームページを閲覧しました。構成がしっかりしており、色取りもきれいで、大変良くできていると思いました。こうして、海外からもアクセスできるとは、世の中便利になったものです。

さて、フィリピンは、日本と同じく環太平洋地震帯に属する国ですので、近年噴火して有名になったピナツボ山をはじめ多くの活火山があります。また、古い火山地形を残しながら、すでに美しい森林に覆われた山もあります。

(1)マヨン山・ルソン島南部(2,462m):1/5万図(Ligao, Tabaco)

地元の言葉(ビコール語)で、「美しい」という意味のmagayonに由来するマヨン山は、「完璧な円錐形の山」とも言われ、フィリピンを代表する山の一つです。活火山として1993年の噴火に伴う火砕流では、68人の死者を出しています。また、2000年にも噴火があり、現在は小康状態を保っていますが、登山に際しては、現地の最新情報を入手する必要があります。

ビコール(=南部ルソン)アルバイ州の州都レガスピは、マニラから556kmのところにあり、飛行機で1時間、バスで約13時間かかります。一日2本しかない列車は希少価値のあるものの、篤志家向きでしょう。南側の登山口があるBuyuanへはレガスピからジプニー(フィリピンでは一般的な乗合小型バス)で、その後は、森林、草原、岩礫帯を登り、頂上に着くのは2日目の午後と、「地球の歩き方」には書いてあります。

その他にも、レガスピから車で約1時間のTabacoから北側の中腹(標高約800m)まで続く車道が地図に載っており、終点には、Mayon Vista Lodgeがあります。ここからは、日帰りで頂上に到達できますが、途中にナイフリッジの通過があり、事故が起き易いと「Lonely Planet」にあります。

いずれにしても、ガイドなしの登山は危険(道がわかりにくい。落石の危険がある。天候が不安定)ということですので、ここは外国の山、ガイドといっしょに登るのが安全でしょう。また、一年を通して、なかなかその姿をみせてくれない山のこと、雨季(11月から1月)はもちろん乾季(3月から5月)でも、午前中の登山を心掛けたいものです。(熱帯の雷は半端ではありません。音だけでも、日本の約3倍はあります)

参考までに、関連するホームページを挙げます。

@www.aenet.org/mayon/mayclimb.htm
Awww.geocities.com/Yosemite/3712/bernadd.html

注]

「地球の歩き方」:ダイアモンド・ビック社発行の海外旅行ガイド本。全世界を網羅し、かつ、読者投稿を含む最新情報を載せていることから、旅行者の絶大な支持を得ている。ただし、同じガイドブックを持った者同士が、観光地の穴場(と紹介されている場所)でかち合う事態も起こる。

「Lonely Planet」:「地球の歩き方」の海外版ともいえる旅行ガイドブック(もちろん英語)。外国人には良く読まれている。ただし、こちらを参考にすると、外国の旅行者とよく御一緒するはめにもなる。

(2)フィリピンの火山

フィリピンには、台湾に近い北のバタン島(バタネス州)から南のミンダナオ島まで22の活火山が存在し、そのうちのいくつかは最近年(1953−2000)に噴火しています。また、火山の熱を利用した地熱発電も盛んで、その発電量は現在世界第二位の約1,900MW(地熱発電の割合22%)、さらに開発を進めて第一位のアメリカに迫ろうとしています。ちなみに、日本は約550MW(地熱発電の割合0.2%)で第六位です。

火山と言えば温泉がつきものです。フィリピンにも多くの温泉があり、人々に親しまれています。日本と違って、水着着用の温水プールですが、山の帰りに温泉で一杯も夢ではありません。

E-mail: tepscom@info.com.ph

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