No19-4891(個人山行)

 

               燕  岳   1年の計は元旦にありの巻)

 

12/30から1/1夜行2泊3日 小屋泊り

 

 正月は自宅でのんびりするのも良いが、やっぱり山で過ごすのも良いと思う。今回はたまたま燕山荘のヤマレコを見て思い立った訳だが、正月に開いていただけるのは誠に嬉しい限りだ。特に中房温泉で泊り、上では燕山荘で年越し出来るなんて最高の気分です。

 

 新宿を23時の夜行バスで穂高に朝の5時に到着した。登山者は私と若者が二人。駅の暖房が効いた部屋でしばし休み若者と雑談、ガイド付きで燕岳に登るという。車2台に分乗して彼らが出発した後、仕方がないのでタクシーを頼んでゲートまで行く。

 ゲートには管理人がおり、登山届を済まして暗い中林道を歩き出す。途中から白いものが目立つようになると、滑らぬように気を付けて歩く。途中のトンネルにタイヤのすり減った自転車が放置して在ったのには笑える。思い出せば実さんともママチャリで大鳥湖に台風の日に行ったことを思い出した。後、釣りの師匠と袖沢林道をスノーブリッジを幾つも超えてヤッパリチャリンコでいったのを思い出した。声を出して笑ってしまう。此の自転車の主は多分、相当に変わった奴だろう!

 この林道は12キロある、痛風の身には気持ち堪えるけど仕方がないのでラジオを聴く。

以前にも確か来た時は猿軍団に遭遇して、食べ物がない時期だから笹をつまんでいたように思う。今回は今の処逢えないが、朝逢った若者のグループと前後しながら進む。天気は小雨、宿が近づくに連れて小雪に変わった。途中中房温泉のブルドーザーが除雪していったが11時に待望の南房温泉に到着。

 時間がかなり速いので取り敢えず一杯、その後はお風呂巡り。PHの高いアルカリ泉で一年間の汚れが取れていくのが良く解る。アッチもコッチもすっかり奇麗になって嬉しい!泉質が2種類あるのも良いですね。

 寝る部屋は床の間付きの大部屋、昔隣の人のイビキに悩まされたので端に構えた。かなり時間があるので旅館内を探検、職業がら足元を診れば畳が敷いてある。普通山小屋の畳は皆さんご存じのように隙間だらけですが…此処をさばいた職人さんの腕は素晴らしい!考えてみれば当たり前で、普段は秘湯を守る会の旅館でした。先程までガラガラだった此処も夕方になれば人人でいっぱいに成った。廊下はザックでいっぱいに成り、部屋はむさくるしい登山者で満杯と成った。此処はやっぱり本日は山小屋です。

 

 一夜が明けて本日は31日、昨夜の食事は美味かった。睡眠もグッスリ取れて体調は万全、多分昼過ぎには燕山荘に着くと思いノンビリとした。出発時に受付のスタッフと話したが

昨日の夕飯にいた美人の話をしたら、皆美人なので…確かに壁に耳あり…聞いた私がバカでした。彼は此処に居ると冬山に登れないので早く辞めたいと言っていたが、暫く頑張って頂戴と伝えたいい加減な私です。

 旅館の外に出ると突然屋根から落雪、昨夜から聞こえていたのは「これか」と合点した。麓で雪に埋もれたらマンガなので、気を付けたが多分命中したお方はいるでしょうね。昨日は温泉三昧したせいか、足取りは至って快調です。ま、林道を4時間程歩いただけですから。周りを見渡せば昨日同様20人の集団が居るよ、ガイドは燕山荘の4人が含まれている。

34日で4万、余ったら少しでも返すと聞きました。オーナーの赤沼君の人柄を感じるね。下で出会った若者二人もいました、上の小屋まではずっと一緒となる。

 朝のうちは小雨でしたが、第三ベンチ辺りから太陽が徐々に見え隠れするように成った。

例の燕山荘グループのトップは、チラッと聞いたけどビールを2ケース背負ってると言っていた。私も大吟醸が有るのでそれほど飲みたいとは思はなかったが…さすがにノンビリだが着実に歩を進めるあたりは立派です!

 合戦小屋で多くの方が休んでいた、私も暖かいコーヒーでもと思ったがライターが見つからないので一人先を行く。直ぐに尾根となり、風が少し出てきたが気持ちが良い位だ。今回はピッケルを持参せず、スノウシューが使えるかと思いきや大して雪も無い。前後には誰もいなく、有るのは標識の赤布だけ。5mごとに立ててあり、メガネは要らなかったよ。

 いよいよ小屋も見え、少し傾斜が増すと燕山荘に着いた。入り口はぐるりと右回りをしてはいるが、小屋の角を過ぎると猛吹雪。此処が一番冬山らしかったです。アイゼンを外しザックの雪を落として小屋に入ってみれば、ズラッとスタッフがお出迎え。しかもスリッパが有り、若い子が寝床まで案内をしてくれた。嬉しい!

 早速一杯、少し落ち着いたので暖房室で靴と上着を乾かし小屋の探索に行く。驚いたのには革靴は私だけ、ザックも皆さんはピカピカ。もっと驚いたのはアイゼン、私は二本締め。

世の中は日進月歩、旧態依然なのは私だけか?しかし此処は入門コース、これから山を目指す方と残り僅かな者との差でしょうね。今回はAmazonでスマホの三脚を持参、これは多分自慢出来るアイテムではないでしょうか。使い方がイマイチ解らないのが、悔しい!

 外は天気が悪い、夕飯のお呼びがかかり一階に。今日は大晦日、食事は最高で年越しそばも付いてしかも御神酒付きだから堪えられません!食事中にオーナーの赤沼君がパソコンで講習会を始めた。なかなか見識が有って話が旨い、たいしたものだ!

 

 元旦 令和2年、アルプスはドピーカンです。ご来光は7時過ぎ、ノンビリ燕岳に向かう。

途中の岩に隠れて初日の出を待つ、遠く燕山荘に人のシルエットが望まれる。ノンビリしていると後から来た人がドローンを飛ばした。かなり風が強かったけど、あっという間にはるか彼方に飛んで行った。暫し写真を撮ってから帰路に向かうが、雲海が無いのが辛いね。

 帰りは既に二人ほど下っていた、アイゼンが故障したので途中から外す。雪の少ない稜線で溶接部分が取れてしまった。もう、此のアイゼンは治らないかもしれないが取り敢えず溶接しよう。新しい物はもう、要らないよ。

 遠く中房温泉を望み、林道も見えると登山口に暫くして着いた。雪が多く圧雪された林道を又12キロ歩かなければならない。やたら痛風の右足が痛いが、林道からの景色に癒される。林道は所々ショートカットしてみるが、一番不味かったのは歩行用のアイゼンを持参しなかった事かな。道路で滑るのは一番痛いよ。途中猿を2匹見たが、相手は全く関知せず黙々と何かを口に運んでいた。

 14時、ゲートにやっと着く。タクシーが1台待っていたので声を掛ける。体よく断られたが、すでに50分が過ぎていたので載せてくれた。そのままシャクナゲの湯へ直行していただき、夕方19時半の夜行バスで帰京した。普段真面目な者には神様は手を差し伸べてくれるのを実感!あー僕はなんて幸せ者でしょうか…          終わり      (深津)

 

 

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テキスト ボックス: 左上:寝床です、暑くて靴下を脱いだよ
右上:畳の四対がピッタシ、上手い!
中左:登山口(夏も冬も一緒)
中右:遠景は右から槍です
下左:私のザックと革靴、スノウシューが光っています!
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