.17-4748

 

                            4月2日(日)

 

                             L 加藤、大石、相原、ゲスト1名

 

4月上旬は残雪期の越後の山を歩くには絶好のシーズンであり、以前から日白山は気になっていた。そこで昨年4月中旬に未丈ヶ岳を一緒に歩いた北杜市の山仲間を誘って参加することにした。今回は日白山と合わせて前日の4月1日(土)に守門岳も計画、西川沿いの駐車場から長峰・保久札小屋を経て守門大岳まで達したが、頂稜はガスに包まれたため袴岳への縦走は断念し往路を下山、その日のうちに二居の「宿場の湯」前の駐車場に集合した。テントを設営し、ビールと焼酎で乾杯。

 

  

二居集落から二居峠への入口を望む          二居峠の東屋では積雪が2m

 

明けて2日(日)、青空が望まれ絶好の登山日和が予想される。懐かしい雰囲気の二居の民宿街から峠道に入ると雪道となるが、トレースをつぼ足で辿る。昨日の守門岳は標高が低いためか水分を多く含む腐った雪だったが、今日は締まった雪で余り沈まない。二居峠標高1050mでワカンを付けた。

東屋の右手から東谷山に続く尾根に取り付く。寡雪だった昨年とは違い今年の越後は例年以上の積雪で雪山が楽しめる。2パーティー3人程が先行しているが、尾根の右側に張り出した雪庇に注意しながらトレースを利用させて貰う。

 

  

雪庇の尾根を送電線の鉄塔目指す        表面はクラストしており沈まない

 

昨年の4月16日には銀山平から未丈ヶ岳を目指したが、例年なら雪の下に隠れている藪が処々で顔を出し薮漕ぎを強いられたことを思うと、今日のこの尾根はハイウェイだ。都会の桜が咲き始めた頃の雪稜歩きは、数多い山の魅力の中でも最高の一つである。送電線の鉄塔1140mを過ぎ暫くすると急登となるが、その先の緩登と展望を期待して確実なペースを継続。やがて山毛欅の林に沿う緩登となり、後方に神楽ヶ峰、苗場スキー場の筍山が見えてくると東谷山1553mは近い。頂上からは日白山が間近に望まれる。

 

  

    霧氷で化粧した山毛欅林を辿る           東谷山から日白山

 

  

東谷山の急な下り          日白山に到着(右後方は巻機山方面)

 

東谷山からの下りは、雪の少なかった昨年は急な下りに不安に感じたとのことだが、例年以上の残雪の今年は問題なく、1時間程の雪稜歩きで丸くてカワイイ日白山頂上1681mに到着した。無風快晴の中、360度の展望は贅沢だ。日白山を初めて知ったのは雑誌「山と渓谷」で昭和の終わり頃のように記憶しているが、行きたいと思ってもなかなか来られずに今日に至ってしまった。展望の対象となる上越国境の山々よりも標高が300m程低いのが幸いして格好の展望台である。平標、仙ノ倉、万太郎、谷川、巻機等々そうそうたる峰々が間近に迫り、遠く北北西の方角には青春の一時期を過ごした柏崎近くの、米山のピラミダルな山容までも望むことが出来、至福の一時を過ごした。

 

日白山の頂上にて苗場山を背景に(青空山岳会撮影)

 

集合写真は青空山岳会に撮影して戴いた。同山岳会は晴天を選んで毎週のようにご夫妻で山行をされ、篤志家でしか行けない記録をホームページに掲載しており私のお気に入りにしている。山頂での奥様のポーズから同山岳会かと思いお声掛けした次第。今回は土樽から入山し、棒立山~タカマタギ~日白山~二居俣ノ頭を往復されるようで、その行動力はスゴイの一言に尽きる。

我々は、日白山頂上からは下降点である二居俣ノ頭との鞍部1500mまで下り、そこからは雪崩の発生が少なそうな斜面を選んで地王堂川1050m地点を目指して一気に下りた。

 

  

頂上から下降点を目指す           下降点から日白山を振り返る

 

  

急な下りから岳樺の林へ           緩斜面をゆっくりと下る

 

  

シリセードも交えて              下降ルートを振り返る

 

地王堂川沿いのルートは概ね左岸を進むと、途中数カ所の堰堤の乗越しが最小限のアルバイトで済む。途中林道では山スキーヤーに追い抜かれ、昨日の守門同様山スキーの威力を思い起こさせた。駐車スペースに帰着すると、朝の4台から7台に車が増えていた。

 

  

舗装林道除雪地点          「宿場の湯」向かいの駐車スペース

 

今回の山行で気付いた点は、私自身が装備の手入れを怠っていたことがあり、特に雪山でのアイゼン、ワカンは普段使わないことから装着の方法や緩みやすい箇所の点検が必要と感じた。晴天時は多少手間取っても問題ないが、荒天時に外れや破損等の不都合が生じた場合最悪の事態も想定される。5月の連休に向けて十分な注意を払うこととしたい。

 

このコースは残雪期の上越の山入門コースとしては最適なコースと思われました。

企画して戴いた加藤L、同行して戴いた大石さん、北杜市の山仲間井上さんに感謝します。

相原記

 

軌跡を赤で記入した地形図

 

【コースタイム】

宿場の湯前P 6:30…二居・峠みち入口6:37…二居峠東屋7:15…鉄塔8:00…東谷山9:45/10:00…日白山11:04/11:20…下降点11:30…地王堂川の堰堤12:54…右岸林道不明で左岸に戻り…920付近で右岸林道13:40…除雪林道13:55…二居集落…二居・宿場の湯P14:19 

 

※ 「宿場の湯」で入浴(\600➾JAF割引\480)、食事(14:45-15:30)、解散15:50

東京組 湯沢から関越 湯沢IC 16:15より帰京、途中事故渋滞で池袋着20:00

山梨組 R17三国峠越え 関越 月夜野IC 16:30から上信越道経由で高根着20:00