個人山行

 

        天女山、御題目尾根から前三ッ頭       12月11日(日)

 

                                   妹尾 加藤

 

12月定例の谷川雪上が前日の低気圧通過で中止になった。それで晴れてる山への日帰りハイクに変更した。妹尾さんの別荘のある南八ヶ岳に行くことになったのだが、何故かメンバーは2人になってしまった。前日午後に妹尾さんを拾い中央道を走り長坂ICで降りて、食材を買い込み山荘に向かう。

 

GPSは、バッテリー不具合があり07お題目尾根分岐道標19番からトレース(赤線)

 

12日早朝、オレンジ色に染まったカラマツの八ヶ岳高原を走り天女山入口交差点(1375m)に着いた。天女山Pまでの林道は冬季閉鎖でゲート前はすでに満車(7,8台)だった。

 

  

 

ゲートをくぐり左手の階段を上がり尾根道に入る、枯木立の厚い落ち葉を踏みながら朝の美しい光が嬉しい。天女山には大町桂月の歌碑があって八ヶ岳横断歩道が美しの森からスタートして、天女山を通り延々と観音平まで約16kmの1500m~1700mのコンターを辿っている。今日は歩道最高点の1790m付近から御題目尾根に入り三ッ頭を目指す予定。

 

  

 

天女山の駐車場から尾根道を登り天の河原で歩道は尾根から離れ観音平へと向かう。要所に道標があって番号が記されている。天の河原が21番で展望台と記された道標が20番だ。天の河原では富士山から南アルプス、奥秩父の金峰山やらのパノラマで知った山々を指差すのとカメラに忙しい、ゆっくり谷底に降りて標高差約200mを登ると道標19番分岐が御題目尾根になる。

 

  

 

一応バリエーションなので道はないが、枯れ藪が踏まれて薄い踏み跡と赤布があった。松浦本によると「この登山道は小海線開通以前に使用されたものであり、その昔八ヶ岳行者がこれを登った。御題目尾根の名も途中にある行者水の名も、あるいは尾根上に残る観音像なども行者の足跡を記したものに他ならない」前三ッを見上げながら砂礫の急な斜面を登る。

 

  

 

お地蔵さんとか祠とか、2100m辺りでは大岩上にある筈の錆びついた剣が下に落ちていたので岩の上に載せておいた。吹き降ろす北風は冷たく-9℃ほどで上昇気流に大型の鳥が何羽も舞っていた。ざらざらの滑り易い斜面を上がり突き当りの岩壁を登ると天女山からの尾根道に出た。

 

  

 

  

 

手書きの「ガンバレ」看板があって、ここはよく踏まれた雪道で数cmほど積もっていた。見上げた黒木の山の上が山頂でもう一頑張りだ。樹林のなかはたっぷりの雪で、寒気に吹かれたハイカー達が大勢降りてくる。重装備の人達は権現山に行けた人達で顔つきが違う。樹林が切れて前三ッ頭(2364m)に到着。まだ先に三ッ頭(2580m)がデンと構えていた。

 

  

 

空腹と寒さで写真を撮ってすぐ下山、直下の陽だまりでしばらく休憩してから天女山尾根を降りた。2000m付近までは急坂で雪も残っており笹に摑まりながら降りてきたが、お手付きも数回ほど。

  

 

尾根道が緩くなると古い「大泉駅マデ1h40」の看板、そうだな昔はいつも八ヶ岳山麓の裾野を歩いたっけ。後ろを振り返ると前三ッ、三ッ頭に権現が顔を見せた。今朝の天女山からゲート前の車に戻った。

 

  

 

帰りは最近できたらしい「パノラマの湯」に立ち寄り帰京した。露天風呂から遮るもののない夕焼け富士が美しく望まれたが、840円は高すぎでしょう。

 

天女山交差点7:20,天の河原8:13,御題目尾根分岐19番9:31、大岩に剣11:15,前三ッ頭12:15,天女山P 14:35,天女山交差点15:00