No.4532

苗場山~佐武流山

2013.08.1719

L山野、大石、伝田

 

  

登山口の和田小屋、右手から登る       樹林帯の1495m地点で休憩

 

 

右が蝶の捕獲を見せてくれた方(1645m地点) 涼風が気持ちいい上ノ芝で一本(1920m地点)

 

1日目>9:00前、越後湯沢からタクシーで登山口の和田小屋へ。雲が出ているが天気はよさそうだ。身支度を整え9:25出発。シラビソの樹林帯を1時間ほどで抜けると視界が開ける平地に出る。昆虫採集に来た方が蝶の捕獲の仕方を見せてくれた(10:25~10:35)。再び樹林帯に入り下ノ芝を通過し(10:48)、中ノ芝付近(11:06~11:16)と再び視界が開ける上ノ芝で一本入れる(11:06~11:16)。

 

  

冷たくてうまい水だが出が細い雷清水。ここからガスっている苗場山(左)を望む

 

ここからの登りは快適。ピークの神楽ケ峰を超えると急な下りとなり途中の雷清水で水を補給する。冷たくてうまい水だが細い。給水する人が多く、我々は各自2Lで遠慮したが30分ほど要した(12:20~12:50)。さらに下って登り返し1948mピークを越える。鞍部からヤセ尾根の登りが厳しい。「雲尾坂」と書かれた1975m地点で一息入れる。山頂まで20分とある。これを突破すると池塘が点在する広大な楽園が目に飛び込んできた。山頂着13:46。苗場山頂ヒュッテは空いており、我々に8畳ほどのスペースが与えられた。外のテーブルで宴会をし、明日の早朝コースの確認に赴く。夕食後、早めに床に就いた。

 

 

登り返しが厳しい「雲尾坂」。あと20分で山頂とあるがガスで見えない(右)

 

 標識の後ろが大赤沢新道への道

 

2日目4:00起床、ヘッ電を点けて4:22出発。朝食は明るくなってから行動食で済ませることとする。多くの登山者は苗場山ピストン。赤倉山方面へ向かう人は稀のようだ。しばらくは湿地帯の木道で池塘の広がる早朝の原野は幻想的。木道が終わると樹林帯に入る。朝露に備えスパッツ、ザックカバーを装着したが、びしょ濡れになる。展望が開ける下りの1970m地点で朝食タイムとする(5:145:26)。道は細くなり左右の枝が邪魔をするが明瞭だ。ほとんど展望のない尾根を朝露に濡れながら黙々と歩き、南西から南東にカーブを切る1800m地点で休息する(6:106:20)。

 

 

朝焼けの池塘は幻想的              展望が開ける1970m地点で朝食タイム

 

 

稜線から赤倉山(左)を望む           1800m地点から龍ノ峰を振り返る

 

さらに樹林帯の中を下り鞍部の1770m地点で一本入れる(6:51~7:00)。時間が経つにつれ朝露の冷たさが緩和されていくのが救い。赤倉山への200m弱の急登にかかる。昨日の雲尾坂も厳しかったが、ここはさらに辛苦を伴う。二本足のみでは難しく、笹や枝につかまりながら登る。喘ぎつつ平地に辿り着くと、その奥が赤倉山の山頂で、残念ながら樹林に囲まれ展望はない。しかもカンカン照り。急いで写真を撮り木陰に入って水分を補給した(7:21~7:35)。

 

 

急登に備え一本入れる(1770m地点)       山頂は樹林に囲まれ展望はない(赤倉山)

 

 

赤倉山を下りナラズ山を望む           山頂と言っても標識がかけてあるだけ

 

 赤倉山の下りからヤブ漕ぎになる箇所が増えてくる。倒木も多くなりヤブで道が完全に遮断されている箇所もあった。樹林帯を抜けるとナラズ山が大きく見え、気持ちの良い稜線歩きとなる。ただし山頂はそれらしくなく、ブリキの標識が木に括り付けられているだけ(8:52~9:05)。土舞台を通過し(9:36)、1845m地点で水を補給する。赤ペンキで表示されており稜線を下ること約5分。流れはか細いが冷たくてうまい。時間をかけて各自のボトルを満タンにする(10:17~10:58)。

 

 

ナラズの下り1950m地点から佐武流山を望む    赤ペンキ(右)で水場の表示がされていた

 

 

佐武流山の上り2050m地点から苗場山遠望     佐武流山の山頂も展望はない

 

西赤沢源頭を経て今宵のテント場とする坊主平へ。トータル4Lの水は重く、20分の急登に喘ぎつつ11:20着。佐武流山をピストンしてきた2人組としばし談笑。檜俣川下降点の状況を聞くと水嵩はさほどでないとのこと。1張りギリギリのスペースにテントを設営。12:00佐武流山へ向かう。途中、苗場山、ナラズ山が見えた。山頂は樹林に囲まれ展望はない(12:40~12:50)。南方面はびっしりとヤブに覆われていた。テント場に戻って(13:30)ビールで乾杯、至福の時を過ごす。ここでも早めにシュラフにもぐり込んだ。

 

 ギリギリのスペース、張れて良かった

 

3日目>3:30起床。行動食で朝食を済ませ、ヘッ電を点け4:40出発。水無尾根からの下山にかかる。下り基調だが木の根が張っており油断はできない。ワルサ峰から東に苗場山、赤倉山、ナラズ山が見えた(5:36~5:45)。

 

 左から苗場山(左奥)、赤倉山(右奥)、ナラズ山(右端)

 

 

東側の眺望が素晴らしい(ワルサ峰)

 

 

水無尾根の1750m地点         水無尾根の1450m地点

 

 

檜俣川下降点での渡渉         長い林道歩きの開始

 

さらに慎重に下って1750m(6:30~6:40)と1450m付近で休息する(7:17~7:26)。沢の音が聞こえ檜俣川下降点に到着(7:36)。浅瀬を選んで渡るも男2名は靴下を濡らす。林道に出て長めの休息とする(7:55~8:30)。

 

 

標識に従い左折して山道に入る山道から405号に出ると「ドロの木平水場」

 

 和山温泉入口バス停着10:26

 

最後の林道歩きにかかる。昭文社の06年版の地図にはないが、その後、林道が二又になっている所を右折し(「和山温泉への近道」の標識あり)、しばらくして山道に入り(ここにも標識あり)405号に出て和山温泉入口バス停へ行ける近道(下降点から約2時間)もできたので、切明には行かず、その道を利用することにした。運よくバスに間に合い、津南でバスを乗り継ぎ越後湯沢へ。駅前の銭湯で汗を流し早めに帰京した。(伝田 記)