No.4520

大峰南部縦走(前鬼口~玉置山)

2013.05.03~06(前夜発)

L山野、大石、伝田 

 

          

前鬼口バス停(320m)                 舗装道を前鬼へ

 

 

途中、不動七重の滝を遠望する     3時間弱の林道歩きで小仲坊へ(839m)

 

1日目>新宿発21:50の夜行バスで早朝に近鉄四日市に入り、近鉄特急で大和八木に出て路線バスを杉の湯で乗り継ぎ前鬼口に12:10着く。途中、元会員の多田氏と会う。彼も初日は小仲坊泊で熊野本宮へ下山する計画。玉置神社までは我々と同じコースだ。身支度を整え12:25出発。前鬼まで標高差500m、約3時間の林道歩きとなる。曇天となり雨が落ちてきたが、たいした降りにはならない。不動七重の滝を遠望し、420m地点で一本入れ(13:50~14:00)、小仲坊に3:00着いた。GWとあってかなりのハイカーがいた。夕食まで時間があるので、湯を沸かしてコーヒーを飲んだり、ビールを買って一杯やる。汗を落とす程度だが風呂にも入る。明日に備え8時前に床についた。

 

2日目>ヘッ電を点けて5:00出発。涸れ沢沿いの樹林帯の道を進む。やがて階段状の急登となり、朝日を浴びてシルエット状の二つ岩の前を左折し1240m地点で休息する(6:28~6:35)。さらに登り詰め視界が開けるカヤトの稜線に飛び出ると南奥駆道の始点、太古ノ辻であった(7:05~7:14)。

 

 

奇岩の両童子岩(二つ岩)               南奥駆道の始点、太古ノ辻

 

 

嫁越峠―地蔵岳の1445m地点              カヤトの道は涅槃岳まで続く

 

 

樹林に囲まれ展望のない阿須迦利岳                   持経ノ宿で汲み置き水をもらう           

 

ゆるやかなアップダウンのカヤトの稜線は天狗山、地蔵岳、滝川辻を経て涅槃岳まで続く。見通しがよくて気持ちいい。滝川辻を通過し涅槃岳に立つ(10:53~11:03)。ここから樹林帯の道となり、証誠無漏岳の下りのクサリ場で地元の人が新しいクサリと交換していた。展望のきかない阿須迦利岳で小休止し(12:02~12:10)、やがて林道と接する持経ノ宿に着き、汲み置き水で補給する(12:30~12:50)。再び緩い登りが続き中又尾根分岐を経て本日の宿泊地、平治ノ宿に13:48に着いた。ここで3時間ほど先の行仙宿小屋に泊る多田氏と別れる。水汲みに行く。地図に7分とある。かなり下ったが水の音は聞こえない。ほぼ涸れ沢で溜まり水を煮沸して使うほかない。小屋はすぐに満員となりテント場にも2張設営されていた。

 

3日目>ヘッ電を点けて4:30出発。陽が出てきた転法輪岳で一枚脱ぐ。俱利迦羅岳を通過し(5:22)、1165m地点で一本入れる((5:45~5:55)。第一関門の行仙岳の電波塔が見える。ひたすら登り、ようやく頂に着いた(6:42~6:56)。北側に釈迦ヶ岳方面の山々が望めた。ひと下りの行仙宿山小屋を通過し(7:16)、第二関門の笠捨山にかかる。

 

 

登山道のツツジが疲れを癒してくれる         きつい登りを経て行仙岳の頂へ

 

 

行仙岳の電波塔           北側に釈迦ヶ岳方面の山々を望む

 

標高差200mがことのほか厳しい。1165m地点で一本入れ(7:45~7:52)、最後の登りに挑む。喘ぎつつクリアし頂で休息(8:48~9:02)。ここからは樹林帯の急な下りとなり注意して進む。下りに下った鞍部が葛川辻で(9:30通過)、標識に「水場5分」と書かれており、単独行の女性が湯を沸かしていた。第三関門のクサリの連続する地蔵岳にかかる。クサリに頼り過ぎず、クサリを外さないように登る。拝み返し付近の1200mと(10:45~10:56)香精山付近(11:29~11:35)で一本入れる。さらに下り続け塔ノ谷でようやく鞍部に至る(12:12~12:20)。ここから緩やかな下りとなり720m地点でひと息入れ(12:52~13:00)、古屋宿跡から宿泊地の21世紀の森へ。水場はやや遠いがたっぷり汲めた。テントを設営し、外で銀マットを敷いて一杯やる(13:30)。

 

 

笠捨山の手前1165m地点               笠捨山の頂にある祠

 

       

拝み返し付近(1200m)                     香精山の頂付近(1120m)

 

 

下りに下って塔ノ谷峠                21世紀の森との分岐、古屋宿跡

 

4日目>ヘッ電を点けて4:00出発。古屋宿跡の稜線に出て樹林帯の中を南下する。稚児の森付近(5:05~5:10)と花折塚付近(6:12~6:20)で小休止。林道と山道を交互に歩く。玉置山展望台から笠捨山方面の山々が望めた(6:25)。たつえ坂の手前に世界遺産の大峰奥駆道の記念碑があった(6:32)。最後の坂を登り切りシャクナゲのトンネルを抜けると玉置山山頂(6:50)。玉置神社は10分ほど下った所。山行の無事を祈念し、たっぷり休んだ(7:00~7:40)。

 

 

明るくなってきた稚児の森付近と再び山道に入った花折塚付近で一本

 

 

笠捨山周辺の山々が見え(玉置山展望台)、その先に「世界遺産、大峰奥駆道」の記念碑がある

 

 

かつえ坂を登り切ると玉置山山頂で10分ほど階段を下ると玉置神社(本殿で記念撮影)          

 

 

十津川温泉「庵の湯」。風情のある佇まいで2箇所の源泉から得た混合泉を使用        

 

神社の駐車場から下山かかる。あまり歩かれていない山道を30分ほど下ると舗装道に出る。再度、山道に入り1時間弱下り舗装道に出ると十津川温泉・折立分岐で、我々は十津川方面を取ったが、折立へ進み国道425に出て十津川温泉へ向かうほうが近いと地元の人が教えてくれた。炎天下の長い林道歩きに辟易する。十津川温泉に10:40着き、風情のあふれる「庵の湯」で長い山旅の疲れを癒した。(伝田 記)