山行レポートNo,4498 

毛無山から十二ヶ岳

2013年17() 

L妹尾 加藤 五十嵐  

 

新年初山行は富士山展望特等席の毛無山から十二ケ岳、鬼ヶ岳へ。当初、山行予定は前日の日曜日だった。前線通過後の降雪予報でわざわざ一日ずらしたのに、肝心の前線が北寄りで日曜のほうが暖かな好天だった。我らお天気商売、そんなこともあるものと通勤通学の電車で郊外に向かう。

河口湖駅よりタクシイで長浜に向かいお寺の脇を室沢川沿いに林道終点まで入ってもらう。堰堤下(900m)で身支度を終え出発した。まもなく冬枯れの山道をたどり1時間ほどで河口湖と西湖を分ける文化洞トンネルから伸びる尾根道に乗り、毛無山に向かう。背後に見える筈の富士は雲に隠れてしまった。樹間よりひときわ高い十二ケ岳を眺めながら急登を終えると1500mの毛無山山頂だ。

 

 

 

ここより西に向きを変えるのだが小さな頭に一ケ岳の掲示、その調子で凸凹が続き十二まであるらしい。四ケ岳で視界が切れて前方に十二ケ岳が積雪の白黒縞模様で聳えている。足元に雪が付き始め、露岩にも凍結個所が出てきたので早めにアイゼンを着ける。頻繁にトラロープや鎖個所がでてくる。気温が下がり風もあるので冷えこむ。十一ケ岳を越えて最低コルまで長いロープを伝って降りると金属製の吊橋が掛かっている。

そのあとはルンゼの右側を100m程登ることになり景色は幸いガスのなか。這い上がったところは分岐点で左は桑留尾(クワルビ)に下っている。十二ケ岳山頂は100mほど先で標高も低いのだが赤い小さな社が鎮座していた。ここですでに14時近いのだが先を急ぐことにした。

 

 

 

 

霧氷のトンネルをくぐり金山着、気温は-7℃、節刀ケ岳への分岐だが割愛。鎖場はそれからは数カ所で、頭上に尖った岩塊を見上げると鬼ヶ岳に着いた。霧氷の山頂は-9℃で岩陰でテルモスの暖かいコーヒーを冷えた身体に注ぐ。ここより予定の鍵掛峠は止め南面を直接、根場(ネンバ)に降りる。

 

ガスのなか15分ほど南に行くと急に視界が開け正面に富士山が雲海に聳えていた。雪頭ケ岳の足元には草藪の斜面が広がり木々には霧氷、西湖と集落がぼやけている。すでに16時近くで太陽が西に傾いているが、しばしこの絶景に見入ってしまった。

しかし、根場までは2時間とあり気を締め直して下山にかかる。私はアイゼンを外してしまったが回り込んだ山頂直下に凍結個所があり、もう100m程は慎重歩行が必要だ。下山道は雪頭ケ岳から西寄りに下り植林地帯を目指して東入沢左岸に下っていく。途中、暗闇が迫りヘッドランプを準備して下る、右岸の林道に降りたち、真っ暗闇の根場民宿BSには1730分に到着した。幸い、10分ほどで循環のレトロバスがやって来た。歩き始めの時刻も遅かったがアイゼン歩行になって意外に時間が掛かってしまった。また、やや日が長くなったとはいえ、まだまだ日没の早い季節のハイキングは要注意です。

 

河口湖9:26着 =タクシー=長浜・林道終点9:55 

林道終点(900m)10:00…文化洞・尾根分岐11:00…毛無山(1500m)11:33…吊橋13:10…十二ケ岳(1661m)13:45

…金山14:39…鬼ヶ岳(1738m)9℃,15:22…雪頭ケ岳15:50…根場民宿BS17:30,36=レトロバス=河口湖駅18:10

                                                                                  (加藤)