個人山行

前夜発8912日 

石橋 

 

今年は梅雨が明けるのが遅く、7月中はどこもあまりお天気に恵まれませんでしたが、8月になり天候も回復し、以前より憧れていた高天原の温泉に行くことができました。

日程としては88日の夜に出発して9日から12日の34日、行くのが決まったのは8月に入ってからなので山行計画には出さず、個人山行としました。

コースは飛越トンネルから入り、北ノ俣岳を登り、薬師峠のキャンプ場(太郎小屋の先)に泊まり、翌日は薬師小屋経由、雲の平、そして念願の高天原で、この日は小屋泊まり。そして3日目は岩苔乗越を経由して、黒部の源流、三俣蓮華、そして黒部五郎小屋キャンプ場で泊り、最終日は黒部五郎を登って飛越トンネルの駐車場に戻りました。

 

飛越から北ノ俣岳までは、道もしっかりしていますが利用者は少なく、途中ですれ違ったのは3組だけ、途中で泥濘のひどいところはありましたがもう少し利用してもよいコースだと思います。ただ目の前にそびえる北ノ俣岳を見ると、その大きさに圧倒されます。

 

目の前にそびえる北ノ俣岳。これを登るのかと思うとちょっと気が重くなりました。

 

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ようやく登り切って、山頂に到達すると今度は目前に広がる景色に圧倒されます。薬師、水晶、鷲羽、三俣蓮華、黒部五郎などなど、立派な山が見えてきます。正面には雲の平も。お花畑に囲まれた道を太郎小屋に向かって歩いて行くと、ここに来てよかったとつくづく思いました。

 

薬師岳とお花畑

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今回は軽量化のためにテントでなくツエルトを使用。実際に使うのは初めてなので、ちょっと不安もありましたが、なんとか設営もでき無事泊まることができました。ただ朝になるとい結露が多いので、濡れて困るものはビニールの袋に入れておく必要があります。

 

ツエルトを初めて実際に使いました

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2日目は、まず薬師沢に降りてそこから雲の平に登り返します。かなりつらいのぼりと覚悟していたので、まだまだ先だと思っていたら意外とすんなり雲の平の木道に出ることができ助かりました。雲の平は優しく穏やかな景色で、どこも和めます。雲の平山荘も新しくなっており、景色とよくマッチしています。アラスカ庭園、日本庭園、スイス庭園などを楽しみ、雲の平キャンプ場で水を補給してから高天原に向かいました。

 

雲の平の木道、どこを歩いても気持ちのいいところです。

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雲の平から2時間半ぐらいでようやく高天原山荘に到着、今日はまだあまり混んでおらず1人に1畳が割り当てられていました。多分翌日からはかなり込んだと思います。

さっそく、念願の温泉に向かいました。温度は熱からず、ぬるからず、いくらでも浸かっていられる温度です。下戸の私としては、ここでビールというわけにもいかず、カプチーノを沸かして飲みました。最高に満足です。

 

高天原の露天風呂

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3日目は岩苔乗越へ向かいしましたが、この道も途中に水晶池やお花畑があり、写真の撮りどころに事欠かないコースでした。

 

水晶池

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コオニユリと雪渓(岩苔乗越の手前)

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その後は黒部の源流を経由して三俣蓮華に向かい、そこから黒部五郎小屋に行きました。2時ちょっと前についたので、まだテントを張る場所がすぐ確保できましたが、ちょっと遅くなった人たちは場所探しで苦労していました。

テント設営後は、黒部五郎のカールに散策に出かけました。

 

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最終日、黒部五郎に向かうのに尾根のコースを行こうかと思っていましたが、だれも行く人がおらず、昨日歩いたカールを通る道にしました。今年はコバイケイソウの当たり年だということで、至る所にたくさん咲いています。その中を登って到達した黒部五郎山頂はやはり圧巻でした。

 

黒部五郎カールとコバイケイソウ

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黒部五郎の山頂

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黒部五郎から北ノ俣岳までは何回か上り下りが続き、思ったより疲れましたが何とか到着。北アルプスの山々の雄姿を最後に楽しみました。

 

ここからは下りが中心で、まずは北ノ俣岳の避難小屋に向かいました。ここは水場があり、そこで水の補給と顔を洗いさっぱりしましたが、大きなトラブルが発生。顔を洗うために眼鏡を置いておいたのですが、それをうっかり踏んでしまいレンズが2枚ともはずれ、フレームも歪んでしまいました。このままだと車の運転に支障をきたすので、真っ青になりました。

とにかく眼鏡を治す方法を考えていましたが、もしかすると以前車に予備の眼鏡を置いておいたかもしれないことを思い出し、とにかく車にまず戻ってみることにしました。 もし予備の眼鏡がなければ枝とガムテープを使ってレンズを何とかフレームに固定するということを考えていました。

避難小屋からは3時間半ぐらいの距離ですが、眼鏡なしでちょっと見にくいのと、予備の眼鏡がなかった時の不安でずいぶんと長い道のりに感じました。ようやく駐車場につき、車のカギを開けて、2つある小物入れを調べました。一つ目の小物入れにはなく、もし次の小物入れにもなければアウトですが、幸いそこにはしっかりと予備の眼鏡が入っており、無事帰ってくることができました。

最後の最後で、思わぬハプニングがありましたが天気にも恵まれ、景色、温泉、高山植物を堪能できた素晴らしい山行でした。