山雀No.4399                     

           上越国境・谷川岳から平標山

                                2011611,12

メンバー:L澤田、SL伊藤、加藤、石橋

 

関東甲信の梅雨入りが5/27と今年は、例年になく早かった。おかげで山行準備は、梅雨前線の動きに二転三転。天気予報の雨マークに縦走計画を一旦中止してクルマ利用の山麓キャンプとハイキングに切り替えていた。しかし、当日朝の新潟、群馬国境付近の好天予報に、再度、Lは縦走計画実施の決断をした。関越高速道の水上ICで降り、谷川岳ロープゥエイを利用して天神尾根を経て谷川岳から国境稜線を目指した。

雨上がりの天神平から、一人は雨支度、残りは午後からの好天に賭けて晴れ支度で出発した。熊穴沢避難小屋を過ぎた頃に頭上の雲が切れて青空が見え隠れし始めた。東黒沢の源頭部が残雪の縞模様に見え始め、肩の広場直下の雪田では青空が広がっていた。

肩ノ小屋前で一休みし谷川岳山頂はパスして層積雲塊の浮き沈む、残雪の斑らな黒い国境稜線に足を踏み入れた。さっそく道の傍らには雨露に濡れたハクサンイチゲ、ハクサンコザクラ、シラネアオイ、ピンクのシャクナゲがお出迎え。心配していた強風もなくガスにみえ隠れする笹尾根とお花畑の稜線歩きを2hほどで大障子避難小屋に到着した。

 到着、大障子避難小屋

小綺麗な小屋は僕たちだけの貸し切りだった。男達はビニル袋をザックに入れ南斜面を5,6分下った雪田に水(雪採り)汲みに出掛ける。水作りと夕食作りと乾杯と宴会がほぼ、同時にはじまった。

 月夜

12日、4-5-6の予定に誰かが小屋を飛び出して叫んだ。皆、カメラ片手に続く。漆黒の谷川本峰の背後を染める朝焼けから今日の素敵な一日が始まった。

 

朝露を祓いながら笹尾根のアップダウンが始まる。左手の赤谷川本谷に流れ落ちる雪渓と朝のライトグリーンの山襞と、足元のお花畑。

 赤谷川本谷に大源太

 万太郎に向かって大障子の影

万太郎を越えれば仙ノ倉がドーンと控える。その右手には苗場山の航空母艦。露岩の道の行く手を遮るピンク色のアズマシャクナゲやヤマザクラに目を奪われる。暖かい陽差しを浴びたシラネアオイもハクサンイチゲの群落も生き生きとして素晴らしい。

 赤谷川本谷源流域

 仙ノ倉が射程距離

 苗場山

岩稜っぽいエビス大黒を越えれば、一登りで仙ノ倉の肩に辿り着いた。遙かな来し方の白雲漂う谷川本峰を振り返り、名残のシャッターを押す。

 

 来し方の谷川本峰を振り返る

それまで単独行とすれ違ったのみだったのに、ここからはハイカーの姿が目立ち始めた。植生保護の為の歩き難いカイダン道が続き平標への花の道に入っていく。ところが今年は雪が遅かったせいか、咲く花はチラホラだ。数年前に訪れたことのある伊藤さんはガッカリしていた。

 平標山を望む

賑やかな平標山からは松手山、鉄塔経由でほぼ、ノンストップで駆け下りた。さすがに梅雨晴れの暑さとまとわりつく虫にゆっくり休める場所は限られていたし、下山したらクルマを回収しに登山口まで戻る必要もあった。元橋より14:05のバスで湯沢に出て、土合に戻り、クルマを回収し谷川温泉で汗を流して帰京した。

 

6/11 天神平11:25…谷川岳肩ノ小屋13:41,47…大障子避難小屋15:56

6/12 大障子避難小屋5:30…万太郎山6:42,56…エビス大黒ノ頭8:53…仙ノ倉山10:11,35…平標山11:11,20…松手山12:12…元橋・平標登山口BS 13:30