No.4317                                      山行レポート

易老渡から光岳 

[期   日]2010.8月28,29日               

[山域/山名]南アルプス/光岳(2591m)

[メ バー]リーダーSA KH IY HN

南アルプス南部の光岳に一泊二日で入山した。稜線では、久し振りに重厚な南アの山並みにしばし、みとれてしまった。それは初めて入った33年前の遠山川へは、本宿より廃止された森林軌道跡を一日、延々歩いて西沢渡に入ったものだった。それを思うとマイカーで遠山川右岸の険しい山腹にへばりつく下栗の狭い村道をジグザグに通過するものの、遙か眼下の河床の易老渡に簡単に到着したことに驚きと感動。

前夜、新宿を出発して途中のSAで仮眠して、中央道・飯田ICより上村に向かう。目下無料の矢筈トンネルを通り抜け上村のR152に出る。上島トンネルより下栗方面に入ると、道路は狭く所々ガードレールの無い部分もあり、眼下遙かには遠山川の流れが光り、目の前には南ア主稜が手に取れる距離だ。生活道路につき、ひたすらすれ違い車の無いことを祈る。北又渡の発電所を過ぎてまもなく川岸の林道を易老渡に着いた8:40。Pは満車状態、林道はさらに便ケ島まで伸びている。

炎天下の林道際で身支度を終え橋9:05を渡り、我々4人は樹林のなかの標高差1500mの急登に取り付いた。水場が光岳まで無いので、水は各自3L以上が課せられた。深い樹林のなかの道を面平、馬の背、そして易老岳(2354m)の分岐14:40着。山頂にも幕営は可能だが、樹林の奥の寝心地の良さそうな所に幕営した。さっそく乾杯から宴会へと繋がるセレモニーの開始。

翌日、4時起床、テントはそのままに朝焼けの空を眺めてから出発5:25した。朝の斜光に浮かび上がる光岳と樹木の美しさを眺めながら午前中は快適な歩行、湿った山窪の三吉平を過ぎ、冷気の溢れる谷すじを登りきると光平?と勝手に命名した静高平6:45に飛び出した。

 

この時期、涸れてる筈の水場には清冽で美味い水が流れていた。真っ青な青空、広大な緑の草原、左手の白ザレの高みがイザルガ岳、木道を辿ると正面奥に光岳小屋があった。12,3年前に建て替えられた県営小屋だ、昔の記憶にある平っぺたいプレハブ小屋は一新、ログハウス風の小屋に到着8:35した。リーダーが乾杯用の600円缶ビールを買い込む間、振り返れば聖岳から連なる懐かしい山並みだ、茶臼、上河内と、聖と兎の鞍部には赤石が。

 

それから10分ほど先の山頂へ。昔より樹木が刈り払われずっと視界のよくなった山頂7:50、さらに南面の展望台に移動して乾杯としばしの休憩7:50,8:30、ここからは遠州灘と南ア・深南部の山並みが見おろせた。日の高くなった往路を戻り易老岳の分岐には10:15着。茶臼から軽装で往復するハイカー多数。そしてテント撤収して10:45下山。行きの急登を実感しながらIYを先頭に駆け下りる、新人のHNは彼女にピッタリ付く、大したものだ。遠山川の橋に13:00戻る。

 

炎天下の易老渡から再び、ハンドルを握りしめ往路をR152に戻り、道の駅「遠山郷」へ。併設かぐらの湯で素早く汗を流して、中央道に折り返す。明るい内(17:30頃)に高速に乗ったのに、夏休み最終週末渋滞とかで新宿には22:40着。やはり、遠山郷は遠かった。                 記:KH