No.4291       百名山のひとつ両神山 

09.10.1718

L中川、伊藤(由)、井上(龍)、伝田

1日目>曇り。西武秩父駅からバスを乗り継いで日向(ひなた)大谷口(おおやぐち)へ。かつてはバス停から登山口まで30分の車道歩きだったが、百名山人気に対応してか、登山口までバスが入り楽になった。ただし本数が少ないため日帰りはハード、宿泊だと時間が余り過ぎの状態に変わりはない。登山口を11:37発。両神山荘の手前から左の山腹に入る。鳥居をくぐり右手の観蔵行者像を見てしばらく進むと、七滝沢コースとの分岐である会所に出る。通常ルートの表参道を選び、(すすき)川を3回ほど渡った880m地点で一本入れる(12:31)。

 休むと冷えてくる(沢沿いの880m地点)

早速、宴会兼ねぐらの用意(中川さん所収)

 気温は10度以下。汗が湯気となり、たちまち冷える。天候のせいか行き交う人は少ない。薄川を左手に見ながら木立の急斜面をジグザグに登る。ピークのない八海山を通過し1250m地点でひと息入れる(13:28)。

 小屋の水を心配するメンバーもいたが、涸れることがあるのは弘法ノ井戸で、今回は細いが水は流れていた。最後の斜面を登り切るとログハウス調の清滝小屋が現れる(13:49)。右手奥に炊事場、その左手に斜面を段々畑状に切ったテント場がある。最適な一段を選びテントを設営、ビールで乾杯。まだ明るいので外で宴会という声もあったが、冷えてきたのでテントに入る。それぞれ好みの酒を飲みながら食事の支度。酔いが回るにつれ座が盛り上がり、シュラフにもぐり込んだのは10時過ぎであった。

<2日目>快晴。5:00起床。6:30出発。空身で山頂を目指す。小屋の脇から木立の急登が始まる。まだ身体が眠っているのか昨夜の飲み過ぎか、かなりきつい。やがて七滝沢コースとの分岐に出る。仰ぎ見ると錦秋の光景が広がっていた。

  

▲分岐から山頂方向を俯瞰(中川さん所収)        ▲杉林の急登がしばらく続く

  

▲酔い覚ましの水?がうまい (両神神社)                 ▲山頂から八丁方面を望む 

さらに杉林の急登を詰め、両神神社に7:10着。なぜか水がうまい。そこを過ぎると新道が巻き道状に付けられ再び厳しい登りとなる。やがて岩場も出てくる。主稜線と合わさり、最後のクサリ場を登り切ると山頂で(7:40)、時間が早いせいか誰もいなかった。

青空のもと360度の大展望。富士山をはじめ武甲山、奥秩父、八ヶ岳、西上州等の山々にしばし見とれる。15分ほど休み山頂を後にする。往路を下っていると、まず小屋泊の人たちが登ってくる。小屋着が9:00。テントを撤収し9:22出発。さらに下降していると、マイカー派や一番バス組だろうか、続々と登ってくる。今日一日、狭い山頂はさぞや満員御礼のことだろう。820m地点で一本取り、日向大谷口に11:03着いた。両神山荘でビールを買い、薬師の湯で一浴し、西武秩父駅16:30発で帰途についた。(伝田 記) 

 狭い頂に山雀4羽

<追記>山頂からの下り1650m地点だったか、メンバーのひとりが滑落。しばらく息ができないほどであった。幸いにも歩ける状態まで回復し大事に至らなかったが、身が縮む思いがした。その後の報告では「翌日痛みが増し、病院で診てもらったところ肋骨が2本折れ全治1カ月」とのこと。山渓の調査でも事故の大部分は「何でもないところで起こる」そうで、「誰にも起こり得ること」と自戒した次第である。そう言えばここ数年、会員のケガにより離脱が頻発しているが、皆さん、くれぐれもご自愛を!