No.4193                       

南アルプス(塩見岳〜蝙蝠岳〜転付峠越え)

814日〜16日(前夜行)

L伝田、SL吉浜、村松、正井、桜田

【1日目】

駒ケ根市に午前1時着。駅の待合室で3時間ほど仮眠し、始発の飯田線に乗り伊奈大島で下車。50分ほど待って伊奈バスに乗り込み豊口山コース登山口に8:35着。ここまでが実に長い。身支度を整え20分後に出発。曇りがちだが時々薄日も差す。カラマツの樹林帯の道をのんびり2本取って歩き三伏峠小屋に11:40頃着いた。

 

登山口。ここまでのアプローチが長い。         ひと汗かいた2145m地点で一本。

   

2340m地点の水場。小屋まではもう一息。         植物観察に余念がない人(右)も。

テントを2張り設営。今夜の食当の村松さんを残し4人で水場に赴く。結構、下まで降りる。もう少し近くに設けてくれればと思う。

吉浜さんが空にしたザックに満タンのプラティバスやペットボトルをどんどん詰め込む。かなりの重さだが平気で背負う。蛇腹タンク2つにもたっぷり入れたので翌朝、顔を洗えるほどの量になった。次の日に備え7時に就寝。夜半ときどきに雨がパラパラ。やはり予報通りの悪天かと観念する。

 2張り。水の大半は捨てた。

 

【2日目】

 2時起床、ヘッ電を点けて358出発。草木に覆われたゆるやかな道を黙々と登る。本谷山に520着。空が次第に明るくなり、好天に向かっていることが窺える。

  

本谷山。朝露でレインウェアもびっしょり。      塩見小屋に着くと絶好の登山日和となっていた。                

  

岩峰鋭い塩見岳。                   天狗岩の登りにかかる。

狭い小屋にトイレ待ちの登山者が群れていた。大半はここを拠点にして塩見岳をピストンする。天狗岩(850)で一本入れ、岩石帯の急斜面を慎重に登る。三角点のある西峰もその先の東峰も頂は狭いので東峰直下の鞍部で一本とする(920)。そこからは南に向かって長く伸びた尾根が続く。実に静かだ。蝙蝠岳が大きな翼を広げていた。

 

天狗岩で一本。                    西峰・東峰への岩石帯を慎重に登る。

 

東峰直下の鞍部で休息。                蝙蝠岳(右端)が翼を広げ迎えてくれた。

 北俣荒川分岐でテント泊のパーティーがいた。水は担いできたと思われる。通過して北俣岳で休んでいると(1100)、男性2人組が後からやってきた。

 北俣岳。休んでいると寒くなる。

岩礫の広い尾根はまさに360度の稜線漫歩。だが眼前に聳える蝙蝠岳になかなか行きつかない。灌木とハイマツ帯の鞍部を突破し山頂と思ったら、その奥のまた奥が山頂だった(1300)。直下にテン場に格好のスペースを確認。先ほどの2人組がやってきた。彼らは徳右衛門か、それとも二軒小屋まで頑張るのか。それが判明するまで2時間半もある。

 標識を撮影用に置かせてもらった。

 気合いを入れ直してシラビソの樹林帯に突入(残念ながら、ここから写真を撮っていない)。視界のない尾根をひたすら下り、最後を登り切ると徳右衛門岳に着いた(1530)。例の2人組も到着。彼らに頂を譲り、我々は北側に陣取った。

 早速、水汲み。山頂から下ると標識があり、左に真っ直ぐ下ったところが水場。流れは乏しいが最高に美味しい。ここでも吉浜さんが大活躍してくれた。

 

3日目】

 快晴。300起床、500出発。シラビソの樹林帯の急坂を転げるように下る。途中2本取って蝙蝠岳登山口へ735分に着いた。ここから二軒小屋までは林道歩きとなる。

  

蝙蝠岳登山口。一度下山という形になる。                林道を二軒小屋へ。

 二軒小屋で大休止。

 最後の登りとなる転付峠にかかる。九十九折れの長い登りを抜け出ると、草原状の気持ちいい平地が広がっていた。かなり暑い。水場で休息することにした。とうとうと流れているはずが細かった。

 村松さんの後が水場。

沢沿いの長い下りをこなし、登山口に210分着。ラッキーなことに、途中で出会ったパーティーが予約していたタクシーに相乗りさせてもらうことができた。料金も安くて済み大喜び。下部の温泉会館で一浴し、429分発の鈍行で帰京した。(伝田 記)