No.3056 栃木三峰山とセツブンソウ   2/20

L.丹羽、参加者は山雀グループ実年男性 6名 (小池、竹内、石井、伝田、三木、服部)
コース:栃木駅(タクシー)星野御嶽山〜三山参道一周〜星野御嶽山〜(バス)〜栃木駅
 

「山と渓谷」2月号の特集、週末の山旅に紹介された修験の山三峰山に、山雀グループの仲間たち誘い合わせて登って来ました。山頂一帯では新雪を踏んで雪山の 気分、予定外に登頂した三角点のある三峰山々頂では180度の大展望、山麓で は咲き初めた清楚なセツブンソウを楽しみました。   東武線浅草発7時10分の快速日光行きで栃木着8時24分、星野行きのバスは9時なのでタクシー利用、登山口の立派な星野御嶽山神社に到着して、今日登る急峻な山々を仰ぎ見ました。(タクシー代4500円)
注)午前のバスは、栃木駅前発7時30分、9時、11時50分の3本だけです。  

神社から修験の道が始まり、三峰山里宮拝殿、祖霊殿を経て山道に入り、15分ほどで清滝霊場(水場です)に着いて一休み。少し登った普寛行者のお堂の先から石碑や祠が立ち並んだ急な坂道です。遥か上まで突き上げている石段の山道を仰ぎながら喘ぎ喘ぎ登りました。正面の更に急な岩山の道は阿留摩那山修行の道で、本道は右側の普通の山道、御嶽山参道の標識があって一安心しました。この上に展望の利かないベンチのある展望台があり、更に一登りで御嶽大神の岩戸に到着、岩の上に錆びた太い鎖が2本ありました。しかし修験のコースは此処を避けて右の岩伝いに急斜面をトラバース、路上に新雪が現われ、右側が急峻な崖になっていて、思わず身が引き締まる感じです。この先は手入れされた杉林の中の明るい別世界、所々に赤いテープが結ばれていても、道を間違えたのではないかと心配になりました。やがて明るい稜線に飛び出すと突然展望が開け「右奥の院、左三山参道」の標識が現われてました。荷物を置いて軽々と、アイゼン不要の、新雪に覆われた明るい山道を奥の院まで往復。

鳥居を潜った岩の上に、苔むした皇祖三尊の石像が並んで立っていました。分岐に戻って三山参道の道を進むと、道の右側に黒黄縞摸様の保護ロープが続き、吉沢石灰工業の鉱区、危険なので立入禁止との説明がありました。新雪の山道に点々と続く梅の花摸様の足跡はキツネでしょうか。登山道を外れずに案内するように山頂まで続いていて、上り切った所が581mの永野御嶽山の山頂でした。

山頂右側のロープの中に、吉沢石灰工業の立入禁止の大きな看板が立っています。二度ばかりドーンという音が聞こえたのは、ダイナマイトの発破音でした。案内書に書いて無い、三角点のある三峰山を目標に樹林の中を右折、踏み跡とテープを頼りに25分、石の祠と三角点に迎えられて雪に覆われた山頂に到着です。

稜線西側の樹木はきれいに刈り払われ、思わず息を呑む程の180度の大パノラマが展開していました。正面遥か彼方に聳える真っ白な浅間山、その左右に続く山並みが、両手を広げた範囲一杯に広がり、石灰の採掘場が足元まで押し寄せています。大展望を我が物にして、暫し壮大な気分に浸りました。永野御嶽山に戻って雪の急斜面を滑り降り、崖の上に立つと、これからがスリル満点の鎖場下りです。切り立った斜面の雪と泥に足場を失い、鎖を頼りに滑り下りる事も何回か、どっと噴き出す冷や汗にハラハラドキドキ。次々に長い鎖が現われて三本続くと、今度は岩肌の露出した険しい山道です。倶利伽羅不動の鍾乳洞を過ぎ、更にトラバースして、やっと粟野町指定浅間神社鍾乳洞に着きました。

岩屋の上の斜面の白い霧氷の神秘的な美に打たれ暫し茫然、ここからまたまた急な崖を急降下、急峻な沢沿いの道を下り、やっと人並みに歩ける林道に出ました。林道の終点は出発地の御嶽山神社、バス道を星野遺跡まで戻り、右側のセツブンソウ群生地に入りました。梅の樹林の下、霜枯れ跡の目立つ草地のあちこちに、白い小さな花が咲いています。咲き初めたばかりの可憐なセツブンソウです。福寿草の蕾も散見、これからまだ暫くの間セツブンソウの独り舞台が続くでしょう。離れ難い思いを残し、3時25分発の空っぽのバスに乗り、栃木駅に戻りました。(バス代710円)

ハイキングコースとは言え侮れないハードな山道、変化に富んだ修験の道、期待以上の大パノラマなど、忘れ難い強烈な印象を残し、また帰り道でセツブンソウの群落に出会う、本当に楽しいコースでした。

  (コースタイム)
  登山口 発 9:30−展望台 10:20−奥の院 11:10−永野御嶽山12:00−三峰山 12:25−永野御嶽山 12:55−登山口 14:25
− 節分草群生地14:35−星野遺跡 発 15:26(関東バス)

節分草

ライン